イルカ漁の太地町

イルカ漁の太子町は、漁をしてイルカを捕獲するだけではなく、イルカの頭を叩いて殺し、その肉を食べるなど残酷なことが多く非難されて来た。しかし、これは太子町だけではなく、極秘に漁をしている国はもっとあるといわれる。太子町では、撮影に来た動物保護団体に何ら暴力を振るわないため写真を幾枚だけも撮れるので有名になっている。

例えば、お隣の韓国では太子町の倍のイルカを捕獲しているが、動物保護団が近づくと銃で撃たれるので写真が撮れないので証拠が得られないそうだ。世界で一番沢山撮っているのはペルーといわれ、太子町の10倍のイルカを捕獲しているらしい。肉を取るのであろう。

太子町のイルカ漁は世界的に知られ、食べるのは伝統行事として行っているだけであるが、世界的に非難されている。大部分は水族館に配布するのに使用されている。今では、大都市に行けば、必ずイルカショウがあるので、イルカは水族館にとって貴重な動物である。病気で死んだりするので、今までは太子町から湾で飼っているイルカをもらっていた。

しかし、太子町のイルカ漁が残酷であるという非難が世界的に高まり、世界水族館協会が太子町のイルカを使用する日本水族館協会を除名すると言ってきた。そこで、日本水族館協会は、思い切ってイルカを湾で養殖する方法に切り替えることにしたという。

といっても、イルカの養殖は極めて難しく、日本の養殖技術を結集して行うらしい。世界初の試みである。ホルモン検査、超音波画像診断、遺伝子調査などで、オスとメスを会わせて、体内に子供が生まれたら、それを水族館に渡すにするという。しかし、イルカには知られていない習性が沢山あり、その研究もイルカの群れを幾つかに分けて行うという。

生命科学では、日本ではノーベル賞をもらう人も出ているので、世界の最先端にあり、その技術をフルに使ってするのであろう。成功すれば、イルカの危機を救う発見になるかもしれない。

日本人でも、捕獲した一部のイルカの一部の頭を叩いて食用するのは、止めて欲しい。まるで動物のペットを殺して食べるにも等しい行為だと思う。幾ら伝統であっても、非難される伝統は止めるべきだと思う。

僕ら小さい頃にイルカが主人公のテレビドラマがあり、イルカが如何に賢いかをかすかに覚えている。人間と話が出来るほど賢い動物であったことを覚えている。鯨や象や虎などは乱獲で絶命しかけている。人間は万物の霊長といわれるが、実際には動物に対しても残酷なことを繰り返している。情けないことである。五井先生はゴキブリも殺せなかった程であると仰っていた。人間の命も動物の命も神から生命を与えられたものである。尊重しなければいけない。

キリスト教やユダヤ教のように、人間の為なら動物を殺しても良いというのは東洋的な発想ではない。イスラム教もそうであるが、砂漠で発達した宗教は、人間の罪を償うのに牛や羊の子を殺したり、小鳥まで殺すことが旧約聖書のモーゼの五書に書かれている。今でもユダヤ人はそれを守っている。ヨーロッパでユダヤ人が嫌われたのは、人間の罪のため行う血の儀式であった。

子供がユダヤ人の村へ行くと、小鳥の首をナイフで切っているのを見て、びっくりして走って帰って母親にいうと、ユダヤ人の処へはもう行ったらいけないと言われた。ユダヤ人の迫害はそのようなところから発生している。あの血の儀式はキリスト教ではなくなった。人間の罪は全てをキリストが背負って十字架にかかって処分されたので、もう血の儀式は必要がなくなった。しかし、ユダヤ教では未だに行っている。

だから、昔はユダヤ人の居住区は指定されており、一般的な人々と暮らすことは出来なかった。アメリカのユダヤ系と言われる人々は、メンデルスゾーン一族のように、キリスト教に改宗した人々である。ユダヤ人はゲルマン人に比べて丸みのある顔をしているので、美人が多い。非常に美しい民族である。

メンデルゾーンも姉のファンニーも大変な美少年であり美少女であった。しかし、父親アブラハムは、普通のドイツの学校には入れなかった。子供の間でいじめられるからである。全て家庭教師をつけて勉強させられた。しかし、メンデルゾーンは何故か大変熱心なクリスチャンであり、J.S.バッハのマタイ受難曲を全て完全に復元して演奏した。また、オラトリオ「パウロ」や「エリア」という傑作を残している。

マーラーもユダヤ系でキリスト教に改宗するが、チェコのプラハの音楽学校に寄宿するが、物を取られたりして、ひどいイジメに遭い、学校を退学して家へ帰ってきている。そのような体験が、あのマーラーの大作の中に込められているのかも知れない。




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